総会・懇親会 終了いたしました

去る平成30年4月29日(日)に関西大学100周年記念館にて、第10回千里山建築会総会および懇親会が行われました。当日ご出席いただいた皆様、ならびに会費を納入していただいた皆様、大変ありがとうございました。

役員改選の結果、以下の方が新たな役員として選出・承認されました。

会 長
井上寿也(20期)

副会長
呉谷充利( 4期)、高岸博之( 8期)、宮内 勇(10期)、西田佳弘(13期)、西田佳代(21期)、市原 淳(22期)

監査役
足立 啓( 4期)、明石友宏(10期)、渥美充弘(12期)

今後とも、千里山建築会の活動にご協力頂きます様、よろしくお願いします。

ひっそりと余生を送る橋梁

20期 井上寿也

建築物ではなく土木構造物なのですが、これまで実際に訪れて印象深かったものの1つにタウシュベツ橋梁というのがありますので、こちらをご紹介します。

今は廃線となりましたが、北海道の帯広から糠平温泉を通り、十勝三股駅まで結んでいた国鉄士幌線というのがありました。この橋梁は、糠平ダム建設のために、昭和30年にダム湖の中に水没した士幌線のコンクリートアーチ橋なのです。それが、季節によるダムの水位の変化のため、水没したり姿を現したりを繰り返した結果、このような、大変趣のある姿になったというわけです。

私が訪れたのは9月初めで、もう少し遅いと水没するそうなのですが、この年は何とか見ることができました。年月とともに自然に朽ちた姿がまわりの風景とうまくマッチングして、都会の時間に追われたひとときを忘れさせてくれます。同じ環境下で白くなった木の切り株が周囲にあり、この絶妙な風景をさらに引き立てています。できれば、1度冬に訪れてみたいものです。

現地への林道は一般車両通行禁止で、熊も結構でるそうなので、地元のNPO法人の方が有料で案内してくれます。

残念ながら、この橋梁も地震や経年劣化のため損傷が激しくなっており、いつ崩壊するかわからない状況です。しかし、ここまで、自然に任せて朽ちてきたのですから、あえて手を加えて延命させず、自然の流れの中でなくなっていくのは、この橋梁にとってよい形なのかも知れません。

建築学科創設50周年記念式典の概要について

建築学科創設50周年記念式典の概要について
(千里山建築会会長 北野幹夫)

平成29年4月に建築学科が創設50 周年を迎えたことを心からお慶び申し上げます。

建築学科は、関西大学の理工科系学科として、これまでに卒業生5376 人(学士)、大学院においても726 人(修士)25 人(博士)を社会に輩出し、それぞれが社会人、研究者として活躍されています。この度、創設から50年を節目に大学教員等による記念行事実行委員会が設立され、さる4月29日に実行委員会主催の記念式典が100周年記念会館において行われました。参加者は200名を超え、盛大かつ華やかで楽しい式典となりました。ここに、その内容の一部をご報告申し上げます。

まず、芝井敬司関西大学学長他2名様よりご祝辞を頂いたあと、記念行事実行委員長の河井康人教授より、学科の歴史について詳しくご紹介を頂きました。次に、ご講演会として名誉教授の永井規男先生から「関西大学38年の教員生活を振り返る」のお話がありました。永井先生は私の恩師であり、古建築や古材バンクに関するお話を大変懐かしく聞かせて頂きました。二つ目のご講演として、3期卒業の馬場正哲様から大学卒業後に得た50年に及ぶ人との出会い、社会の変化に対する地域計画研究の取組みなどについて、コンサルタントの立場からユーモラスにお話を頂きました。馬場先輩は、私が学生時代から今まで、いろいろ困った時に助言を頂く頼りになる先輩であり、ご講演は次代の社会を考える上で示唆に富んだ内容でした。

また、50周年記念事業の一環として大学の新しい玄関口(関大前駅北口からすぐ入れる通路が完成)をより魅力あるものに設計提案する記念コンペが行われ、コンペ結果発表と受賞者への表彰が行われました。200名を超える式典参加者が全員並んだ写真撮影もありました。

後半は、祝賀会です。先生を取り囲んだ輪や、同期・ゼミ仲間の輪があり話は途切れません。私は、恩師の先生や建築研究会の先輩後輩、さらに37年間あったことがなかった同期の方とも話ができました。8人出席した同期メンバーとは、出席していない同期にできるだけ声をかけ年末に「拡大同窓会」をすることになりました。こうして、盛り上がった祝賀会はあっと言う間にすぎてしまい、祝賀会のあとは皆さんが好きなグループを作って2次会に三々五々向かいました。

さて、50周年は一つの節目ですが、今後も10年、50年、さらに100年と建築学科は更なる進化を遂げるものと思います。関西大学千里山学舎は、大学のキャンパスとしてまとまっており、村野藤吾が設計した多くの建築が残るキャンパスは、全国的に有名で貴重なものです。建築学科の学生にとって贅沢で自慢できる場で学んだことは大きいと考えます。また、他大学は建築学科の名前をやめてデザイン・・・学科など名称を変えるなか、先生方が判断され建築学科という名前を大切に残して頂いたことは重要であると考えます。学科名が同じであることが、いつまでも自分の育った家があると感じます。

最後に、建築学科の恩師の先生方に深く感謝致しますとともに、皆様と一緒に創設50 年目を迎えた建築学科の今後の大いなる発展を祈念する次第です。

「地区防災計画学会」について (13期 西田)

13期の西田です。

私は、学生時代から社会人になってからも細々と防災分野の調査研究や関連業務を行っています。
そこで、近年活動している「地区防災計画学会」について紹介します。

この学会が設立されたのは、平成26年6月です。
その背景は、平成25年6月に災害対策基本法が改訂され、「地区防災計画制度」が法律で位置づけられました。
そこで、この地区防災計画を普及させるために、調査研究や先進事例等のノウハウを共有する場として、
産学官のメンバーにより創設されました。
これに伴い、内閣府では、「地区防災計画ガイドライン」を作成することとなりました。
この業務に私も関わることとなったことがきっかけとなり、参画・活動しています。

昨年度は、熊本地震の発生に伴い、「熊本地震を踏まえた地域防災力強化の在り方」
と題して、全国各地で研究会を実施しました。

写真は、第2回研究会と第3回大会の時の写真です。

詳細は、地区防災計画学会のホームページをご参照下さい。

https://gakkai.chiku-bousai.jp/info.html

関西大学建築学科同窓会Architectural Dept. Alumni Association of Kansai Univ.