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032 「村野藤吾」建築勉強会 番外編（一高・一中エリア編）

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2024年３月30日（土）に行われました、「草屋根の会 村野建築見学会」に参加して参りました。千里山建築会の幹事会で行っていなかった一高・一中エリアに行くことができました。「草屋根の会」の催しですが、千里山建築会風にレポートします。

※草屋根の会についてはこちらご参考下さい。

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上の図で
21：一高校舎２号館(1953)
22：一中校舎１号館(1957)
23：一高校舎３号館(1966)
24：一高校舎１号館(1980)

昭和63年の航空写真

校舎増築の変遷

1955(昭和30)年ころ、校舎と景風館と食堂小屋（景風館右上）が見える。
1959(昭和34)年ころ、一中校舎１号館が完成し、一高校舎も一中校舎側に増築されている。
しかし、その後一高校舎１号館建設時に解体された。右奥に建設中の一高校舎１号館が見える。右手前は景風館。
1979(昭和54)年ころ、解体直前の写真

一高校舎１号館

一高校舎１号館の外観。プレキャストのバルコニーが特徴。
玄関側の外観。玄関庇が特徴的。右は竣工当時で八角形の階段室が良く見えている。
玄関からは大階段で教室に上る。踊り場から上には左右に分かれた階段となるが、それぞれの方向に教室が連なる平面計画なので、この階段は大変合理的に設計されている。
玄関を通り抜けるとピロティがあり、そこにはタイル壁画が配置されている。

ピロティを抜けると、２号館、３号館へと続きます。

一高校舎２号館

手前が２号館、奥が３号館
２号館を見上げる。地階・１階はRC、２階は木造の混構造（１階大窓の中心線上に２階の柱型が見える）。
左写真　１階廊下、壁がコンクリートブロックになっている
中央写真　２階の元実習教室
右写真　２階廊下
上左・中　階段手摺
上右　３号館との接続部分入口の床仕上げタイル
下左　その入口手前には造作の手洗い（第４学舎にも同様のものがある）
下右　別の入り口外観（スロープはバリアフリー対応後付け）

一高校舎３号館

２号館（左）と３号館（正面）は小さな渡り廊下（庇？）で繋がっているため、雨天時の移動に傘が不要である。
建物に入るとすぐ階段がある。この階段も踊り場に段差があったり個性的。
階段の仕切り壁は下部が広がるような造形となっている。
廊下と窓の姿。この建物は廊下・階段・実験教室と準備室というシンプルな構成。
屋上に上がることが出来る。下から見ると屋根の庇の形に見えるが、パラペットを造作している。
３号館屋上から見た２号館の屋根。写真ではわかりにくいが、波打っている。
一高校舎１号館の向こうに、１００周年記念会館、第３学舎３号館などが見える。

一中校舎１号館

扇形校舎になります。もともとベランダであった部分を取り込んで教室を拡張したため、外観が竣工当時とは変わっています。
当初の外観
玄関ホール、階段、１階外構ピロティ
裏側は階段室が飛び出した形状となっている。

一高校舎１号館
構造：鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根５階建
建築面積：1,541.50㎡
延床面積：6,026.32㎡
竣工年：1980(昭和55)年

一高校舎２号館
構造：鉄筋コンクリート造かわらぶき地下１階付２階建
建築面積：762.21㎡
延床面積：1,946.96㎡
竣工年：1953(昭和28)年

一高校舎２号館(増築分)
構造：木・鉄筋コンクリート造瓦葺地下１階付２階建
建築面積：上記含む
延床面積：上記含む
竣工年：1972(昭和47)年

一高校舎３号館
構造：鉄筋コンクリート造陸屋根４階建
建築面積：269.82㎡
延床面積：1,066.62㎡
竣工年：1965(昭和40)年

一中校舎１号館
構造：鉄筋コンクリート造陸屋根３階建
建築面積：508.69㎡
延床面積：1,440.70㎡
竣工年：1957(昭和32)年

感想

  • 会長市原は約40年前この校舎で学びました。この度３号館階段の腰壁が末広がりになっていることに初めて気づきました。取り壊す前に確認出来て良かったです！

20240330

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