004 昇格100年記念展示会「真理の討究 学の実化」を開催しています!

みなさんこんにちは!

さて、2022年の6月5日(日)に関西大学が千里山にキャンパスを開設して100年を迎えました。今回はこれに因んだ情報を取り上げます。


1.大学昇格100年記念特設サイト

関西大学のHPでは、特設サイトが設けられています。6月5日(日)に行われた式典の様子など、アーカイブ配信(6/30まで)もご覧いただけます。

シンポジウム(パネルディスカッションには橋寺先生も登壇!)は、大変興味深いお話ですので、是非ご覧くださいませ。

除幕前の様子

2.昇格100年記念展示会「真理の討究 学の実化」

そして、関西大学博物館(簡文館)ではこれを記念して、昇格100年記念展示会「真理の討究 学の実化」を開催しています!

大学昇格にむけての本学の取り組み、その陣頭指揮をとった山岡順太郎の事績を中心に紹介し、大学昇格頃の千里山キャンパスと天六キャンパスなどの映像を上映しています。
また、開設当時の建築模型や伝統工芸等の世界で活躍する4人の校友の作品なども紹介しています。

会期:現在開催期間中~2022年6月30日(木)
会場:博物館特別展示室
開館:月曜日~土曜日、10時~16時
   (入館15時30分まで)
  ※6/5、6/12は特別開館

投稿001でご紹介したスタンプラリーもやっています!


3.キャンパス整備

先の特設サイト内に、「キャンパス整備」というコーナーがありまして、ちょっと気になりますねぇ。実はこちら副会長の宮本雅弘さんがお勤めの東畑建築事務所が設計されました。

ご担当の坂口文彦さん(卒業生・42期)、東浦隆介さん(卒業生・48期)からコメントをいただきました!

坂口:千里山キャンパスっぽい場所ができるといいなと話しながら、キャンパス内の様々なイメージを持ち込んだ計画としました。

できてみると、もともと緑地の中にあった東屋群が無くなり、低木の高さが抑えられたことで、見通しがよく、大木の形状がはっきりとわかるようになりました。晴れた日には大木の隙間から落ちる光が地表面に様々な表情を与えていると思います。

見通しの良い明るい森の風景

日々目にするからこそ、日々違った表情を与える表情豊かな場所
になればいいなと思います。

足元がさっぱりしたことで大木の形状がはっきりとしました
計画のコンセプト

東浦:この場所は大木に覆われているので、在学中からなんだか薄暗い場所だという印象を持っていました。なので、今回の整備では視線を遮るものをできるだけ無くすことで、すっきりとした明るい印象のある広場を目指しました。千里山キャンパスの豊かな緑を主役にして、各学舎の要素も散りばめた、千里山キャンパスらしい広場になったのではないかと思います

今回の整備は『山岡順太郎先生像のあり方の見直し』と『既存樹木の保護』がテーマになっています。

元々の山岡順太郎先生像は植栽の中に埋もれ、あまり注目されることもなく、像に近づくこともできませんでした。今回、第3学舎へ通り抜ける新しい小径と像の周りに小さな広場を整備することで、像の傍まで人が立ち寄ることができる空間になりました。

山岡順太郎先生の銅像と周辺整備

植栽エリアには元々、東屋やベンチが設置されており、植栽エリア内を学生が行きかうことで樹木の根にダメージを与えていました。低木や地被植物で覆うことで、既存樹木を保護しキャンパスの緑を守り続けるようにしています。

緑地の中を直線で抜ける小径

100周年記念の整備事業ということで、小道沿いにある銅像の後ろには赤レンガ塀、ベンチの後ろには白レンガ塀を設けるなど、千里山キャンパスの要素を随所に盛り込んでいます。小道には千里山キャンパスにある村野建築のタイルを型取りした陶板を埋め込んでいるので、どの建物を型取ったものなのかにも注目してください。

学舎壁面を模したレンガ塀
レリーフコンセプト

日本を代表する建築家である村野藤吾がデザインし、その後多様に変遷した千里山キャンパスに現存する歴代の建築物の特徴的なディテールに陶芸用の粘土を押しあて型取り、成型・焼成して歩道に埋め込みます。優美な円形学舎や、美しい舗装のパターン、一様に貼ったかに見えるスクラッチタイルも、コーナーを曲がった面では逆に凸型の突起が入った形状に切り替えられていたりと随所に非凡な意匠を見せる学舎の細部を陶レリーフとして三和土の舗装に埋め込み本学の歴史の一端を留めます。

東畑建築事務所のみなさま、ありがとうございました。

実際に私も現地に行ってみて、「気持ちの良い空間」だと思いました。近隣の方々も早速憩いの場として活用されています。夜も雰囲気のある場所になっています。このあたりのレポートはまた改めて。

今回の投稿は以上です。次回をお楽しみに!

この投稿は2022年5月の総会で、市原会長の、所信表明で「HP活用のために任期中に100本の投稿をする」と発言したことに基づく企画であります。

本企画は以下1~4のいずれかを満たす投稿としています。

  1. 会則の目的に「会員相互の親睦を図る」とあることから、卒業生にできるだけ有用な情報を提供する
  2. また、「関西大学建築学科の発展に寄与」とあることから、本企画の記事は、現役学生と卒業生をつなぐ情報であること
  3. 同じく「建築に関する学術・技術の進歩発展に寄与」するための情報であること
  4. 「建築」という単語を入れること

20220612